投資家として成長するために、どのような姿勢で学んでいけばいいかを簡潔に説明してくれる本です。
投資で長期的に勝っていくには、
- 心理
- 手法
- 資金管理
がすべて大切で、ひとつでも欠けたら負けてしまいます。 多くの投資家が「手法」にだけ走ってしまい、失敗しています。 特に、初心者は「資金管理」について学び始める前に大きなリスクを取り、相場からの退場に追い込まれます。
重要なのは「長期継続」できる仕組みです。
- NG … 負けたらすぐに退場を迫られる方法
- Good … 好調期に少しでも資産を増やすことができ、逆境期には生き残ることができる方法
学び方に関するメモ
修行期間のひとつの目安「投資経験5年」「投資本50冊」「売買経験500回」。
ファンダメンタル分析にしろ、テクニカル分析にしろ、他人が真似できるくらい具体的に書いておく。
ひとつひとつの指標をどのような条件に使えるのかとことん研究する。
売買の回数を増やすことで、大数の法則を短期間で実現できると考えている。
日経 225 で取引しているのは、多数の参加者がいた方がより自然な動きをすると考えられるから。
初心者はまさか 900 円まで下がらないだろうと思い込み、ストップ注文を入れない。最初に決めたラインでにすぱっと損切りすることが大切。
「勉強と研究」「経験」「反省」を繰り返す。実際の売買では迷いも感情もなく、自然に体が反応するようになるのが理想。
感情のおもむくままに行動をすると、投資では損をする仕組みになっている。
易しい相場で大金を稼いで、難しい相場でそれ以上に失ってしまうというパターンが危険。
中級に進むには、自分なりの負け方を身につけて、「負け上手」になる必要がある。
分割売買は経験を重ねるほどに重要になってくる。
2人の自分を使い分けることで、感情の入る余地を減らす。
- 技術者(9割) … データ収集と精査、売買結果の検証、売買ルールの作成、システム構築を行う。
- 執行者(1割) … 作成済みのルールに基き、投資を淡々と実行する。売買結果を相場ノートに付けていく。
毎日コツコツと積み立てて、一定の額になったところで投資を始めるというのはよくない。少しずつでもいいので、20代から投資経験を積んでいくことが大切。そうすることで、同じ年齢になったときの経験値がまったく異なってくる。
「生活費」「住宅ローン/家賃」「教育費」などを投資資金にまわしてはいけない。家族で余裕資金を把握して、その中で投資先を決めていく。余裕資金の90%は安全資産とし、10%は株式やFXなどの積極投資に回す、というように決める。
投資を初めて3年くらいは自分の脳ポートフォリオが築けない試行錯誤の期間だと考える。この期間はできるだけ少額で売買回数をこなし、経験を積むことに注力する。
まとまった資金を投入する前に、少ない資金でレバレッジのきいた取引を数多くこなしてルールの重要性を認識すべき。
流行している投信は、すでに流行の終盤であることが多い。営業の人はすでに流行している投信の方が売りやすいので、底値の投信はあまり紹介しない。
セミナーでは営業的に都合の悪い情報はふせられる。どこから収益を得ているのかを知っておく必要がある。
老後資金を積立投資するのであれば、「個人年金保険料控除」を利用するのもよい。利回り5%以上の元本保証商品とみなせる。
(参考)投資家としての学び方・考え方