お金持ちになるための考え方を、金持ちな父さんと、貧乏な父さんの行動を比較しながら教えてくれる超名作です。 この本から投資の道に目覚めた人は多いのではないでしょうか。
学校では「時間を売る労働者になる」ことしか教えてくれない、「お金とは幻想にすぎず、資産を増やさなければいけない」といった重要な考え方を学ぶことができます。
金持ち父さんの教え
- いい教育を受け、いい成績をとるというのは、もはや成功へのパスポートではない。
- ラットレースから抜け出す唯一の方法は、会計と投資に関する能力を高めることだ。
- 世の中には2つのルールがある。金持ちが使っているルールと、残りの95%が使っているもう1つのルールだ。家庭や学校で教えられているのは、この95%が使っているルールだ。
- 貧乏な親は子供にこう言うしかない ─ 「学校に行って一生懸命勉強しなさい」
- 学校で教えられるのは学問的知識、専門的な技術だけで「お金に関する実際的な技術」は教えない。
- 一方の父(貧乏父さん)は、いい仕事につくためのじょうずな履歴書の書き方を教えてくれた。もう一方(金持ち父さん)は、自分で仕事を生み出すためのビジネスプラン、投資プランの書き方を教えてくれた。
- 「私はお金のために働いているわけじゃない!」この父(金持ち父さん)はよくこう言っていた。「お金が私のために働いているのだ!」
- お金は力だ。だが、それよりも強いのはお金に関する教育だ。
- 30年後、その授業のすべてが終わったとき、私は金持ち父さんが教えてくれたことはわずか6つであることに気づいた。
第1の教え「金持ちはお金のためには働かない」
- あきらめないかぎりは貧乏じゃない。一番大事なことは、何かをやったということだ。世の中には金持ちになる話しばかりして、夢ばかり見ている人がたくさんいる。
- たいていの人が自分以外の人間を変えたいと思う。でも、ほかの誰かを変えることより、自分自身を変えることのほうがずっと簡単なんだ。
- 中流以下の人間はお金のために働く。金持ちは自分のためにお金を働かせる。
- お金のこととなると、たいていの人は安全そうなことだけやって安心していたいと思う。つまりそこには情熱はない。そういう人は恐怖に動かされているんだ。
- たいていの人は、お金がもっと手に入れば問題が解決するのだと思う。お金に関する教育が自分に足りないことが問題なのだと気づく人はほとんどいない。
- 仕事をすることは、長期的な問題に対する短期的な解決策でしかないんだ。
- 金持ちはお金が単なる幻想にすぎないことを知っている。
「夢の実現に向かって努力すること」と「お金のために働き続ける」ことは全く異なる。 ここを取り違えず、日々過ごしていかないといけない。
第2の教え「お金の流れの読み方を学ぶ」
- 「会計学」が世界で最も退屈な科目だと思っている人は多いだろう。おまけにわかりにくさも天下一品だ。だが、金持ちになりたいと思ったら、長い目で見てこれほど役に立つ学問はない。
- 資産が何かってことがわかって、それを手に入れればそれだけで金持ちになれる。
- 金持ちになりたいなら、ただ「資産を買うこと」に生涯を捧げればいい。
- 資産は私のポケットにお金をいれてくれる。負債は私のポケットからお金をとっていく。
- 資産の例: 株、債権、投資信託、手形、借用証書、収入を生む不動産、音楽や書籍などの著作権や特許権(印税などを生む知的財産)、自分のビジネス(自分がいなくても収入を生み出すもの)
- 負債の例: 住宅ローン、ローンの借入、クレジットカードの未払い分
- 頭のいい人は自分より頭のいい人を雇う。
- 資産の基礎は意外と早く作れる。そうしたらもっと投機性の高い投資に目を向ける余裕ができる。投機性の高い投資というのは2倍から無限大の成長の可能性を持つ投資だ。5千ドルの投資が百万ドルになるにもそう時間はかからない。つまり、中流の人間が「危険が多すぎる」と呼ぶような投資だ。
- バックミンスター・フラーの考えによると、富というのはあと何日間その人が生き残ることができるか、つまり、今日仕事をやめたとして、あとどれくらい生きていけるか、その能力を指す。
第3の教え「自分のビジネスを持つ」
- 「職業(プロフェッション)」と「ビジネス」には大きな違いがある。
- 経済的な安定を確保しようとするなら、自分のビジネスを持つことが必要だ。自分のビジネスは「収入」ではなく、「資産」を中心に展開する。
- 金持ちは資産に常に注目し、そうでない人間は給与明細表の数字ばかりを気にする。
- 自分がその場にいて働かなければいけないのならば、それは「ビジネス」とはいえない。自分の「仕事」だ。
- 小さな会社の株に私が投資する際のコツは1年以内に売却することだ。不動産投資の方のコツはこれと異なり、まず小さい物件を購入し、それをどんどん大きな物件に買い替えるやり方だ。こうすれば売買によって得た利益に対する税金の支払を遅らせることができ、結果としてその物件の価値を何倍にも増やすことができる。
- いまの仕事を続けながら、その一方で自分のビジネスを持つことを考えるべきだ。
- 中流以下の人は、給料を使ってぜいたく品を買ってしまう。金持ちたちは、まず最初に資産を築く。そのあとで、資産から生み出された収入でぜいたく品を買う。
第4の教え「会社を作って節税する」
- 金持ちと中流以下の人間を分け、金持ちをはるかに有利な地位に立たせているのは、会社という法的な組織が持つ力についての知識だ。
- 注意したいのは、会社は実際に形のある「物」ではないということだ。会社とは、生命のない法的実体を創るための法的書類にすぎない。
- 会社の場合、支出の一部は経費として、税を払う前の収入から差し引くことができる。
- 税法にはほかにも節税の道が残されている。その方策のほとんどが、金持ち、貧乏人に関わりなく利用できるものだ。だが、それを見つけ出し、利用するのはたいてい金持ちだ。なぜかというと、金持ちはつねに自分のビジネスのことを第一に考えているからだ。
- お金に関して賢くなり、いじめっこ(税務署)にこづきまわされないようにするためには、法律を知ることと、システムがどのように働くか、その仕組みを知る必要がある。
- ファイナンシャルIQというのは次のような4つの専門的分野の知識から成り立っている。
- 会計力: ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する読み書き能力)。貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を読んで理解できる能力。
- 投資力: お金がお金を作る科学。投資には戦略と方式が必要とされる。
- 市場の理解: 需要と供給の科学。市場を理解するには、市場の「人為的」側面を知る必要がある。つまり、人間の感情によって左右される側面だ。
- 法律力: 会社を持つことによって得られる税の優遇措置や、保護といったことに関する知識を持っている人間は、会社に勤めていたり、小さな事業を個人で営む人たちに比べて早く金持ちになれる。その違いときたら、歩くのと飛ぶのとの違いほどもある。
第5の教え「金持ちはお金を作り出す」
- 才能を発揮できない理由の1つは自分に対する疑いの気持ちだ。専門的な知識の不足などは障害にはならない。それよりも、自信のなさが私たちの足をひっぱる。
- お金が実際に存在すると思う気持ちが強ければ強いほど、お金のために一生懸命に働く。お金は実際には存在しないものだとわかれば、はやく金持ちになれる。
- 私たちだれもが持っている唯一の強力な「資産」は、私たちの頭だ。
- 市場の動向に合わせて投資の対象を変える。投資の対象は刻一刻と変わっていく。私たちはそれを見逃してばかりいるのだ。私たちの目には見えなくてもチャンスはかならずそこにある。
- 大きなチャンスは目に見えない。頭を使って感じ取るものだ。たいていの人はお金に関する訓練を受けていないため、目の前のチャンスを見逃してしまう。
- 実践にあたって、いつも覚えておいてほしいことは「楽しむ」ことだ。これは単なるゲームにすぎない。勝つこともあれば、負けてそこから何かを学ぶということもある。でも、どんなときにも楽しむことだ。
- どんなことにもリスクはつきものだ。だからこそ、それを避けるよりもうまく乗り越える方法を学ぶことが大切だ。
第6の教え「お金のためではなく学ぶために働く」
- 学校や仕事の場では「専門化」という考え方が一般に浸透している。
- 金持ち父さんが私にやれといったのはそれとはまったく反対のことだった。「広く浅く知る」というのが金持ち父さんのアドバイスだった。
- 高い教育を受けた父(貧乏父さん)にとっては「安定した仕事につくこと」がすべてだった。一方、金持ち父さんにとっては「学ぶこと」がすべてだった。
- 会社を経営するにあたって一番難しいのは従業員を管理することだ。
- 専門的な技術の中でもっとも大事なのはセールスとマーケティング、つまり売る能力だ。
- 専門を持つことは強みでもあるが弱みでもある。私の友人の中には、天才的な能力を持っているのに、他人とうまくコミュニケーションがとれないために、ほんのわずかの収入に甘んじている人が何人もいる。
実践
- やるべきことをすべてやり、いまはもうのるかそるかというときにも「アラモ砦」の話を忘れるな(降伏の場になったアラモ砦が、今では観光名所となっているという話)。たとえ損をしても、それを得に変えることができる。失敗しても、それが自分をより強く、より賢くしてくれる。
- 失敗によって意気を奮い立たせる。失敗を受け入れ、それを元気の源に変えるんだ。
- 敗北によってやる気を奮い立たせる者が勝者となり、敗北によって打ち負かされてしまう者が敗者となる。
- バランスを大切にする人間はどこにも行き着くことはできない。同じところにいつまでもとどまっているだけだ。前に進むにはまずバランスを崩さなければならない。
- 臆病な人間は決して勝者にはなれない。
- 批判が人の目を見えなくする一方、分析は人の目を開いてくれる。分析をする勝者には、批判ばかりをしている人間に見えない者が見え、また、ほとんどの人が見逃してしまうチャンスが目に入る。
- 「それを買うお金はない」という言葉を口にしてはいけない。「どうやったらそれを買えるようになるか」を自問する。「それを買うお金はない」という言葉が脳の働きを止めてしまう。「どうやったら・・・?」という問いは脳を働かせる。
- あることについて自分は知らないと気づいたら、その分野の専門家を探すか、それについての本を見つけるかして自分で自分を教育し始めることが大切だ。
- いまお金がないからといって、それは学ばなくてよい理由にはけっしてならない。自分の時間やお金をどう使うか、何を学ぶかは私たちが毎日選択すべきことなのだ。私と残りの9人の違いはただそれだけなのだ。
- まず選択すべきは教育に投資することだ。私たちが持っている本当の唯一の資産は私たちの頭脳だ。
- 自分自身のビジネスを始めるために必要な管理能力のうち、最も大切な能力は次の3つだ。
- キャッシュフローの管理
- 人の管理
- 自分の時間の管理
- 人を管理することの本当の意味は、専門分野で自分よりすぐれている人をうまく使うこと、そして充分に報酬を与えることにある。
- 何かが足りないとか何かが必要だと感じたときには、まず、それを人に与えることだ。このことはお金、ほほえみ、愛情、友情などいろいろなことにあてはまる。「足りないものを与える」というのは、たいていの人は一番やりたがらない。だが、私の経験から言わせてもらうと、このやり方はいつも効果がある。
- 出会った人たちが私にほほえみかけてこないと感じたときは、いつも私は自分からほほえみかけ、「ハロー」と声をかける。
- 世界はあなたを映す鏡にすぎないというのは本当だ。