まくまく投資ノート
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経済的に独立し、自由な生き方を手に入れる FIRE (Financial Independence, Retire Early) という言葉が流行ってはや数年。 FIRE するには、ちゃんと金銭的な計算をすることが必要だと気付かせてくれる本です。 何かを学ぶにはお金がかかります。その学習コストは見合ったものなのか?目をそらしたくなるような計算結果があったりしますが、それが現実なのです。

  • (まだ)情熱には従うな!
    • 情熱に従うのが人生のカギだ!という言葉は嘘である。統計的に見ると、情熱に従った先には、失業や不完全就業が待っている。必ずしも情熱は良い仕事には繋がらない。好きなことをすればお金は後からついてくると考えるのは間違いである。まずはお金を追いかけましょう。好きなことはその後でもできるのです。
    • 需要のあるスキルを磨く ことによって、あなたは特別になれる。
  • ドーパミン/幸福感
    • より多くのモノを所有するほど、人は不幸になり、ストレスを抱える。逆に、より少ないモノを所有し、旅行や新たなスキルの習得など、経験にお金を使う ほど、人はより幸福になり、より人生に満足する。
    • モノが増えると、それに伴う出費や心配事が増えることになる。モノを手に入れた瞬間の喜びは大きいが、幸福感は徐々に薄れていく。一方、経験にはまったく同じものはない ため、経験にお金を使うたびに幸福感は上がっていく。経験は保管する必要がなく、想定外の費用が発生することもない。
  • パーセンテージで考える
    • 貧しい人の考え方 … わたしの時給はたったの 6 ドルです!
    • お金持ちの考え方 … 去年の儲けはたったの 3 パーセントだった!
  • 株の暴落を乗り切る
    • 現代ポートフォリオ理論は、株式と債権の両方を抱えているときのみ有効なアプローチである。なぜなら、株式の暴落時に債権を売ってリバンランシングすることが必要だから。いかに積極的な投資家でも、株式の保有を 8 割以上にはしない方がよい
    • 現代ポートフォリオ理論に従って運用するポートフォリオでは、個別銘柄を保有してはいけない
  • フリーダムマインド
    • お金ではなく、自由こそが最も重要だ
  • 魔法の数字「4 %ルール」
    • ポートフォリオの 4 %の資産で 1 年間の生活費を賄えれば、貯蓄が 30 年以上持続する可能性は 95 %以上。
    • つまり、生活費 × 25 が FIRE に必要な資金の基準になる。
      • 生活費が 500 万円なら … 12,500 万円
      • 生活費が 400 万円なら … 10,000 万円
      • 生活費が 300 万円なら … 7,500 万円
  • FIRE までにかかる年数
    • 早期リタイアのためには、貯蓄率を上げる ということが極めて重要。言い換えると、生活費を下げて、投資金額を増やす ということ。
    • リタイアまで何年かかるかは、年収には依存せず、貯蓄率(と想定する投資リターン)のみに依存する。なぜなら、貯蓄率が分かれば、自ずと年間で減らす資産の量を計算できるから(具体的なグラフは書籍を参照)。
  • FIRE 後の資産減少
    • リタイア後に資産が底をつくリスクが最も高いのは、下落相場のときに資産を売ってしまったとき。そうならないために、約 5 年分の現金クッション を用意しておき、下落相場ではそっちのお金を使うようにする。
    • 例えば、年間支出が 400 万円なら、400 万円 × 5 年分 = 2,000 万円を現金で保持しておく。下落相場で現金クッションを使ったら、次の 上昇相場中に補充する。これは大きな金額に見えるかもしれないが、ETF の配当などを差し引いて考えればよい。こういった収入を増やすことを、著者は「利回りシールド」と呼んでいる。
      • 現金クッション =(年間支出 − 年間利回り)× 年数

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