まくまく投資ノート
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チャートのプロパティを設定/取得する

あるチャートに設定されたプロパティ(描画スタイルなど)を変更/取得するには、次のような関数を使用します。

表示項目の OFF/ON 設定

チャートの表示項目を変更するには、ChartSetInteger 関数の第 2 引数 (prop_id) に以下のようなプロパティ ID を指定します。

プロパティ ID設定内容
CHART_MODECHART_BARS: バーチャート
CHART_CANDLES: ローソク足
CHART_LINE: 折れ線
CHART_SHOW_VOLUMESCHART_VOLUME_HIDE: ボリュームを表示しない
CHART_VOLUME_TICK: ボリュームとして Tick 数を表示する
CHART_VOLUME_REAL: ボリュームとして実際の取引量を表示する(サーバによって提供されていないことがある)
CHART_SHOW_GRIDtrue/false: グリッドを表示する/しない
CHART_SHOW_PERIOD_SEPtrue/false: 一定期間ごとの縦線を表示する/しない
CHART_SHOW_ASK_LINEtrue/false: 買値の水平線を表示する/しない
CHART_SHOW_BID_LINEtrue/false: 売値の水平線を表示する/しない
CHART_SHOW_DATE_SCALEtrue/false: 日時バー(横の軸)を表示する/しない
CHART_SHOW_PRICE_SCALEtrue/false: 価格バー(縦の軸)を表示する/しない
CHART_SHOW_OHLCtrue/false: 左上の Open/High/Low/Close 価格を表示する/しない(これを false にしても、通貨ペア名と時間足は表示されます)
CHART_SHOW_ONE_CLICKtrue/false: 左上のワンクリック注文パネルを表示する/しない
例: チャートのプロパティを変更する
/**
 * Setup the drawing style of the chart.
 *
 * @param chartId the target chart ID (0 means the current chart)
 */
void setupChart(long chartId = 0) {
    // ローソク足で表示
    ChartSetInteger(chartId, CHART_MODE, CHART_CANDLES);

    // 買値 (Ask) ラインを表示
    ChartSetInteger(chartId, CHART_SHOW_ASK_LINE, true);

    // 売値 (Bid) ラインを表示
    ChartSetInteger(chartId, CHART_SHOW_BID_LINE, true)

    ChartRedraw(chartId);
}

各種プロパティの変更が実際に画面上に反映されるのは、次のチャートの再描画のタイミングです(例えば、次の tick が発生したとき)。 直ちに設定を画面に反映させたい場合は、上記のように ChartRedraw 関数 を呼び出します。

表示項目の色の設定

チャートの各描画要素の色を設定する場合も、ChartSetInteger 関数を使用します。 第 2 引数 (prop_id) に次のようなプロパティ ID を指定することで、それぞれの項目の色を設定できます。

プロパティ ID設定内容
CHART_COLOR_BACKGROUND背景色
CHART_COLOR_FOREGROUND価格軸、時間軸、OHLC(Open/High/Low/Close) の色
CHART_COLOR_GRIDグリッド線の色
CHART_COLOR_VOLUMEボリュームの色
CHART_COLOR_CHART_UPローソク足の上昇バーのひげ、および、箱の枠の色
CHART_COLOR_CHART_DOWNローソク足の下降バーのひげ、および、箱の枠の色
CHART_COLOR_CHART_LINE折れ線チャートの線の色、ローソク足の十字線の色
CHART_COLOR_CANDLE_BULL上昇バーの内側の色
CHART_COLOR_CANDLE_BEAR下降バーの内側の色
CHART_COLOR_BID売値 (Bid) の水平線の色
CHART_COLOR_ASK買値 (Ask) の水平線の色
CHART_COLOR_LAST最新約定価格の水平線の色
CHART_COLOR_STOP_LEVEL決済価格(指値/逆指値)の水平線の色

色の指定は color 型(4 バイトの数値)で行いますが、様々な表現で指定することができます。

/p/dzcoybn/img-001.png

上記のチャートの配色は、次のようなコードを実行することによって設定することができます。 スクリプトからチャート設定を行うと、一部の設定だけを変更することができるため、使いようによってはテンプレートによる配色変更を行うよりも便利です。

void setupColors(long chartId = 0) {
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_BACKGROUND, clrBlack);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_FOREGROUND, clrLightGray);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_GRID, clrGray);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_VOLUME, clrLimeGreen);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_CHART_UP, clrDeepPink);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_CHART_DOWN, clrDodgerBlue);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_CHART_LINE, clrOrange);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_CANDLE_BULL, clrDeepPink);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_CANDLE_BEAR, clrDodgerBlue);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_BID, clrDodgerBlue);
    ChartSetInteger(chartId, CHART_COLOR_ASK, clrOrangeRed);
}

オブジェクト指向の CChart クラスを使用する

CChart クラスを使用すると、ChartSetInteger のようなプロパティセット関数を使用する代わりに、オブジェクトのメソッドを呼び出すことよって、スマートな記述を行うことができます(なぜか CHART_SHOW_ONE_CLICK に相当するメソッドだけは見つからない・・・)。

下記のスクリプトの setupChart 関数は、CChart オブジェクトを受け取って、描画スタイルの設定を行っています。

Scripts/SetupChart.mq4
#include <Charts\Chart.mqh>

/**
 * Setup the drawing style of the chart.
 *
 * @param chart the chart object to be set up
 */
void setupChart(CChart& chart) {
    // Show-hide settings
    chart.Mode(CHART_CANDLES);
    chart.ShowOHLC(true);
    chart.ShowLineBid(true);
    chart.ShowLineAsk(true);
    chart.ShowGrid(true);
    chart.ShowPeriodSep(true);
    chart.ShowVolumes(CHART_VOLUME_TICK);
    chart.ShowDateScale(true);
    chart.ShowPriceScale(true);
    chart.Scale(3);

    // Color settings
    chart.ColorBackground(clrBlack);
    chart.ColorForeground(clrLightGray);
    chart.ColorGrid(clrGray);
    chart.ColorVolumes(clrLimeGreen);
    chart.ColorBarUp(clrDeepPink);
    chart.ColorBarDown(clrDodgerBlue);
    chart.ColorChartLine(clrYellow);
    chart.ColorCandleBull(clrDeepPink);
    chart.ColorCandleBear(clrDodgerBlue);
    chart.ColorLineBid(clrDodgerBlue);
    chart.ColorLineAsk(clrOrangeRed);
}

void OnStart() {
    CChart c;
    c.Attach(0);  // 0 means the current chart.
    setupChart(c);
    c.Redraw();
    c.Detach();  // Without detaching, the chart will be closed.
}

CChart オブジェクトを既存のチャートに関連付けるには、Attach メソッドを使用します。 上記の例では、0 を渡すことによって、アクティブなチャートに関連付けています。 CChart クラスは、デストラクタ内で関連付けられたチャートを閉じようとするので、スクリプトが終了したときにチャートが閉じられないようにするために、Detach メソッドを読んで関連付けを解除しておかなければいけません。

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